日本サッカー界 監督やコーチが育たない

サッカーを育てる

日本のサッカー界は1993年にJリーグが開幕し、1998年のワールドカップ出場を機に次々に選手が海外に移籍するようになりました。そして、たくさんの選手が世界トップレベルを体感する中で、ワールドカップでもベスト16に入ることができるような国となりました。しかし、監督やコーチの指導レベルは、選手達がどんどんレベルアップしているのと比較すると伸び悩んでいるようなところがあります。それはなぜかというと、いくつかの原因がありますが、一番大きい点は日本はサッカー後進国であった歴史があるという事です。

岡田武史氏が2010年のワールドカップに中国の強豪チームの監督に招聘されたというケースはあるものの、欧州や南米のチームは決してサッカー後進国から監督を招聘するようなことはしません。さらには、コーチとして招かれるようなこともないほど海外での需要がなく、日本人指導者は、海外で指導者としての経験を積むことがなかなか出来ません。

さらには、日本代表の監督になれれば世界を知ることも出来ますが、日本サッカー協会は潤沢な資金を使って、代表監督に海外の世界的指導者を招聘しようとする傾向にあるため、日本人の代表監督がなかなか生まれません。そんな中、もしも誰か一人でも欧州リーグで指導者として成功を収める事が出来た場合は状況が変わる可能性があります。

そこでキーパーソンと言われているのが欧州で指導者としての経験を積んでいる藤田俊哉氏の存在です。彼は現在、オランダを経てイングランドでトップリーグのチームのコーチとして活躍しており、成績不振で監督交代となった時に彼が新しい監督に就任する可能性を秘めています。そして、パイオニアとして彼が監督に就任して成功出来た場合は、日本人が監督やコーチとして欧州に招聘される機会も増える事が考えられ、そういった状況になった場合は指導者のレベルも一気に上がる可能性があります。