個人能力では勝ち目がないサッカー日本代表 強豪国に勝つには

ヨーロッパの有名リーグで主力級の活躍をしている選手はいるものの、サッカー日本代表はまだまだ強豪国と比べて個人能力では敵わないでしょう。しかし、過去の事例を振り返ってみれば、日本代表が世界のトップレベルで戦える可能性もゼロではありません。そのためには、「サッカー観の共有」と「敏捷性を活かすための連動」が不可欠です。

たとえば、2006年のドイツW杯では、日本代表内部でチーム戦術をめぐるすれ違いが起きてしまいました。その結果、チームは1勝もできないままグループステージで敗退しています。しかし、「守備ありき」の戦術に切り替えた2010年の南アフリカW杯、スピードとテクニックを重視した2018年のロシアW杯ではいずれも決勝トーナメントに駒を進めました。まずは、日本代表のチームカラーを定着させ、長期的に継続していくことが不可欠でしょう。

そして、日本人が欧米のプレイヤーと互角以上に戦える敏捷性を全面に押し出した戦い方をすることです。香川慎司選手、乾貴士選手、岡崎慎司選手など、決して体格に恵まれてはいないプレイヤーが海外で成功できたのは敏捷性の賜物です。確かに、日本代表は強豪国と真っ向から1対1やエアバトルを挑んでも勝てません。そのかわり、2人、3人とボールに絡み、狭いスペースを攻略するサッカーなら十分に対抗できます。全体をコンパクトな距離感で保ち、攻守に高い連動性を見せるサッカーこそが日本人向きの戦術だといえるでしょう。

勝つためには